発電の種類 Vol.1 地熱発電

1. 地熱発電

地熱発電とは?

地熱発電では、地下のマグマの熱エネルギーを利用して発電をおこなう。

地上で降った雨は、地下の高温マグマ層まで浸透すると、マグマの熱で蒸気になって地下1000m〜3000m付近に溜まる。

井戸などを掘ってこの高温の蒸気を取り出し、タービンを回すことで発電するのが、地熱発電の一般的なしくみ。

地熱発電は年間を通して高い設備利用率で発電し続けられることが特長。

資源エネルギー庁の資料によると、地熱発電は、2014年時点で約52万kWの設備容量が認定されている。一般に、地熱発電の設備利用率は80%以上とも言われる。

先ほどの設備容量について、設備利用率80%で稼働させたとすると、年間の発電量は約36億kWh。一般の家庭 約100万世帯分の年間消費電力量をまかなえる計算。

 

・メリットは?

地熱発電のメリットは、CO2をほとんど出さずにエネルギーを作り出すことができる点

また、地球内部のマグマの熱を使うので、エネルギー源が枯渇する心配はまずない。

太陽光発電風力発電のように、発電量が昼夜、年間で変動することもなく、安定した発電量を得られることも、大きなメリット。
環太平洋火山帯に位置する日本は、世界でも有数の豊富な地熱資源に恵まれており、そのポテンシャルは現在の設備容量の約45倍、2,347万kWもあるといわれている。

 

・デメリットは?

▷発電設備を作るための調査や開発には大変な時間とコストがかかる。

それが日本にはポテンシャルがあるにも関わらず、地熱発電の設備の導入が進んでない理由の一つ。
導入が進んでいない、もう一つの理由は、地熱発電に適した場所が国立公園の中であったり、温泉地であったりすることにある。